思いつくまま ヒーロー回顧懐古「仮面ライダー1・2号」

お見せしよう、仮面ライダー

仮面ライダー本郷猛が突然番組からいなくなった。それは事件でした。
演じる藤岡さんの撮影中の「けが」のための降板です・・・。
のちに読んだ当時の企画書に「藤岡の事故のことを子供たちも知っている」と言う文章がありましたが、とんでもない!当時「私は」知りませんでした(笑)
そして現れた一文字隼人(仮面ライダー2号)、「お見せしよう、仮面ライダー」と変身ポーズをとります。
ライダー初の変身ポーズ、この「ごっこ遊び」にもってこいのアイテムが登場しなければ、もしかしたら仮面ライダーもたくさん制作されたヒーロー物の一つとして、短命に終わっていたかもしれない、とか思ってしまうのです。
その後、子供が怖がってしまったという「それまでの暗い雰囲気」を変えるため、主人公一文字のキャラを明るくしてシリーズは続きます。
徐々に人気も出てきました。
そして第40話、次の事件が起こります。

諸君はこの青年を記憶しているだろうか

スイスで戦うライダー。ヒマラヤの雪男を改造した(!)スノーマンとの戦闘でライダーキックが効かず弾き飛ばされ、変身解除した後に立ち上がったのは本郷猛でした。
「このままでは勝ち目がない」と、つぶやいて歩き出す本郷。そこへ入るナレーション「諸君はこの青年を記憶しているだろうか、そう、かつて仮面ライダー第1号としてショッカーと戦った本郷猛だ・・・。」40,41話の2話だけでしたが、本郷猛が戻ってきました。
この時、藤岡さんはまだ本調子ではなかったようですが、前後編で二人のライダーが共演したのです。
あの「死神博士」も初登場する霧島・桜島ロケ編です。この回の1号ライダーのカラーリングは以前と違っていて「桜島1号」とか呼ばれています。
41話は最高視聴率30.1%を獲得したということからも、あの時の子供にとって「いかに事件だったか」をうかがうことができる気がします。
ダブルライダーはたしかに一大イベントでした。
そして二人そろって繰り出すライダーダブルーキック。(この時の掛け声はまだライダーキックでしたが・・・)
もう45年も前の出来事ですが、いまだにあの時のワクワク感を思い出すことができます。

ライダーダブルキック

仮面ライダーはその後「一文字編」から再び「本郷編」になり、1973年の2月まで全98話が放送され、仮面ライダーV3へと受け継がれます。
さらに1975年のストロンガーまでシリーズは続きます。
ところで、昭和のライダーは今のライダーに比べてずっと「子供番組」です。
特撮も今とは比べられないほどちゃちです。そして世の中そんな子供番組に対する風当たりはまだまだ強かったと思います。
親子でライダーを見る、そんな時代が来るなんて、あの頃は考えてもみませんでした。
中学・高校になると「そんなものまだ見ているのか」と同級生からも馬鹿にされた、そんな時代です。
でもね・・・ ^^)

21世紀も仮面ライダーは作り続けられています。
色々なライダーが登場しました。映像も派手でかっこよく、お話も昔とは違って随分シリアスで凝っています。
で、時々二人一緒のライダーキックを披露してくれます。そうすると思い出すんですよね(笑)あの時の「ライダーダブルキック」の空気みたいなものを。
これだけ時間がたっても蘇るものを見ることができたのは、案外幸せなことなのかもしれないな・・・。
とか思ってみたりもするんです。
2017/10/04

ABOUTこの記事をかいた人

「LR総合開発研究所」所長、通称 先生。 ラブレイブを舞台裏でサポートしています。 「仮面ライダー」はもとより、「ウルトラQ」もリアルタイムで体験した世代です。(笑)